青空税理士法人 大塚直子
連結納税制度の概要
連結納税制度とは、企業グループ内の個々の法人の所得と欠損金を通算して所得を計算し、企業グループを1つの法人としてとらえて法人税を課税する仕組みで、親会社が納税義務者となり代表して、申告及び納税を行う制度です。なお、地方税は連結納税制度がないので、各社が単体で申告、納税します。
連結納税制度は導入当初、連結子法人の連結納税開始前の欠損金の持ち込みの制限等の規定が置かれました。
平成22年度の税制改正において欠損金の持ち込み制限等の規定や税制上の課題について改正がされ、連結納税制度がより採用しやすくなりました。
平成22年度の税制改正における連結納税制度の主な改正点
①連結納税開始・加入前の子会社の欠損金の取り扱い
連結納税制度においては、連結納税開始の時及び連結納税グループに新たに子会社が加入した時に、子会社が持っていた欠損金が切り捨てられてしまいます。
平成22年度の税制改正において、親法人に長期(5年超)100%保有されている法人、親法人または100%子法人により設立された法人、適格株式交換により完全子会社になった子法人等については、連結納税の開始・加入前に生じた欠損金について、その子会社の個別所得金額を限度として利用できるようになりました。
②寄附金の取り扱い
連結納税を適用している法人間の寄附は、支払側では全額損金算入できず、受取側では益金に算入されます。
改正後は、支払側では全額損金不算入とされるものの、受取側では全額益金不参入とされることになりました。
③連結納税承認申請期限の短縮
連結納税制度は、親会社が子会社と連名で連結納税の承認申請書を提出し、申請の許可があった場合に適用がされますが、この申請書の提出期限が、改正前は連結納税開始の日の6ヶ月前の日とされていたものが、3ヶ月前の日となりました。

(株)ロータス21・週刊「T&Amaster」357号掲載



